女子高校生が書いたすばらしいメモ!メモは人生をも変える
生まれながらにして持っているもの
生まれてから培ってきたもの
今日はそんな内容です。
人それぞれ、公平・不公平があるのかないのか、どうなのか
私は、不公平がないとは思っていない。
逆にあると考える。
人の寿命はそれぞれであり
それだけではない
日本に生まれるか、他国に生まれるか。
平和な時代に生まれるか、戦時中に生まれるか。
命の重みは同じ一つであっても
周りの状況はそれぞれ大きく違うからだ。
人の生き死に・生活についての不幸へだけではない。
生まれながらに持った性質や特技も様々。
しかし
生まれながらのものに加え
生まれてからのものが積み重ねられるなら。
人は生まれてからの生き方が大切だ!
そう感じさせてくれたお話です。
★習慣
第二の天性
人にはそれぞれ生まれつきの性質、天性というものがあるのかも知れません。
明るく陽気でプラス発想・プラス志向のあなた。逆にどうしても暗い印象を与えてしまい、どちらかと言えば引っ込み思案で、物事を深刻に受けとめ、考えこんでしまうあなた。
私は人の心のありようは、その人の『習慣』によって大きく影響されると考えています。頭が行動を決めるのではなく、くり返される行為行動によって、人の心のありかた、ありようまでが決められてしまうのだと思っています。
毎日の決まりきった行い、大げさに言えばしきたりやならわしを『習慣』と言いますね。
『習慣』とは、後天的に習得し比較的固定して、少ない努力で反復できる行動様式と解説されています。
なにやらすこし見えてきました。自分を変えたい、変わりたいと思ったら、自分の『習慣』を変えることが結果として自分を変える、自分が変わることになるのです。
「習慣は第二の天性なり」という格言があります。「習慣は人の性行に深くしみこんで、生れながらの性質(天性)のようになる」と辞書にも明記されています。
あなたが仕事を辛(つら)く感じていたら。
職場の人間関係に悩んでいたら。
お客様に感謝の気もちが抱けなくなったら。
ミスや失敗が多かったら。
やりがいを見つけられないでいたら。
そうです!今のあなたの『習慣』を『正しい習慣』に変えればいいのです。
『習慣』を変えればあなたが変ります。あなたが変われば、まわりの人が変わります。職場の人、お客様という人、家族という人。
変えること、変わること。なにより大切なはじめの一歩は、あなたがご自分で意識することすらなくなった、あなたの『習慣』をかえることです。
メモをとる習慣
はじめの一歩を、この『習慣』にしましょう。お店のなか、あなたの制服やエプロンのなかにはメモ帳か小さなノートがいつも入っていますか?
あたりまえのことでありながら、簡単な「メモをとる習慣」が身についていない、習慣になっていないクリーニング店の人たちがどれほど多いことか。
お客様からなにかのかねあいでクレームをいただくとき、「誠に申しわけありません。ご指摘いただく点を控えさせていただきます。」
そう申し上げて小さなノートを開いてごらんなさい。感情的になっているお客様も、その場で冷静さを取りもどしてくれます。なによりあなたの聴(き)く姿勢を認めてくれます。
メモを取る行為が安心感を与え、誠実な印象をおわたしできるのです。不思議なことに電話でも同じです。目では見えなくても心眼(しんがん)、お客様の心には見えてしまうんです。
メモは消えません。忘れません。あなたのメモはお店全員、会社全体にとって大切な内容なのです。報告・連絡・相談の基本も、メモに基づくことからですね。
メモをとる習慣は仕事の基本です。「事実」を記録し記憶すること。あなたは一日何回メモをとりますか?
そしてとったメモをどう活用するかです。メモのためのメモでは意味がありません。「活用」とは活(い)かして利用するということです。お店の日報・週報・月報なども考えかたはメモの延長です。
人は忘れるために生れてきます。忘れるということはとても大切な能力、生きていくためには必要不可欠な力です。ですが仕事にあっては「なおす」ことがなにより重要です。
すこし固い言葉を使えば「改善」と言い表します。「活用」活かして利用するとは、改善のために使うということです。
あなたがメモをとる習慣を身につけ、そしてそれが改善に活用されるなら、大きな力になります。あなたの小さなノートの一行一行、その積み重ねがお店を大きく変える、お店が大きく変わる原動力(エネルギー)になるのです。
みゆきちゃんのノート
中川美雪さんは高校三年生のときS社にアルバイトとして入りました。
彼女は目がくりくりっとしたかわいい女の子。最近ではめずらしく、世間ズレしたところがない、ふつうの女子高生でした。面接はI社長が直接しました。高校生のアルバイトをお店で使うことにたいし、I社長はいくばくか懸念を抱き、心配でもあったからです。
I社長は美雪さんの面接で驚き、感心させられました。美雪さんは面接のおり、手帳をだして社長の言葉をメモしたからです。わからないこと不安なことはきちんと質問し、社長の返事を手帳に書きとめたそうです。I社長がその場で採用を決めたのは言うまでもありません。I社長は確信しました。「この子ならだいじょうぶ。育てられるしまかせられる。」
社長の確信が正しいことは研修期間のはじめから証明されました。美雪さんは表紙にカラフルなシールをたくさん貼った、「バイト・みゆきちゃんノート」を常に身につけていました。
教えられたこと、覚えなければいけないことを、整理したうえでこの「みゆきちやんノート」にまとめていきました。
お店の閉店手順・点検確認事項(アルバイトさんなので学校があります。開店、朝からは勤務しません。)各種基本商品コースのこと。シミのこと。加工商品のこと。電話の受けかた、かけかた。タックのつけかた。レジの打ちかた。タックの種類と用途。「何でも覚えよう」、そんなタイトルを入れたページもあります。全部で53ページ。
どのページ一枚一枚を見てもわかるのは、楽しみながら自分のために一生懸命に書いていることです。とってもあったかいものが伝わってきます。
さあ、あなたもいっしょに「みゆきちゃんノート」をのぞいてみましょう。
いかがでしたか?「みゆきちやんノート」は。高校生のアルバイトさんが仕事を覚え、なにより知識を知恵に変えてお客様のお役に立とうとしてくれています。それも楽しみながら!
どこのお店にもカウンターマニュアルのようなものが用意されています。あなたのお店にも探せばきっとどこかにあるでしょう。
そのカウンターマニュアルは、あなたがつくったあなたのためのものではありません。
中川美雪さんはこう言ってます。
『一人ぼっちでお店をまかされているとき、わたしの一番の味方がこのノートなんです』
あなたは頼りになる味方をつくっていますか?いつもそばにいてくれますか?
あなたの習慣お店の習慣
『正しい習慣』を身につけてさえいれ雲ば、苦痛や苦労なく、ほんの少しの努力で、楽しみながら成果があがり成功をおさめ幸せになれます。お客様からも安心され信頼していただけます。結果として全てをおまかせいただける関係になれるのです。
『習慣』のなによりの強さと怖さは、それが無意識にくり返されるという事実にほかなりません。
『習慣』を『正しい習慣』に変える、変えられる原則は「目的をはっきりもつ」ということでしよう。
今月のあなたの目標・目的はなんでしょうか。
今日のあなたの目標・目的はなんでしょうか。
あなたをあなたのお店と読み換えていただいても同じです。
意識されることなくくり返される行為や行動の結果が幸せであり、不幸です。喜びであり、悲しみです。
すでにして身についた『習慣』によってあなたの人生が決められてしまうのか。『正しい習慣』をあなたの「意志」によって身につけるのか。
躾(しつけ)とは、正しく美しい習慣を身につけることだと考えています。
(習慣 終)
女子高校生のノート…大人顔負けのメモです。
このノートを見るだけで、仕事への前向きな姿勢が伺えますし
なにより、生まれながらのものでなく
生まれてから努力の上に積み上げられたもの。
人生においてこうした積み重ねの大切さを
痛感させられる内容です。
あなたも努力しています。私も努力しています。
なかなか成果が上がらないとき、ありますよね。
人生、山あり谷あり。
どうしても世の中の不公平に愚痴をこぼしたくなります。
でもそんなとき、このみゆきちゃんノートを思い出し
習慣を変えてみることも、打開策の一つかもしれません。
心が変われば、態度が変わる
態度が変われば、行動が変わる
行動が変われば、習慣が変わる
習慣が変われば、人格が変わる
人格が変われば、運命が変わる
運命が変われば、人生が変わる
まさにその通りです。
(明日もお楽しみに)
出典:小笠原範光 著・心に響くカウンターセールス2(ゼンドラ出版)
定価2880円(本体2667円)