心が乾涸びていたら、温かく潤いのあるサービスなど提供できるはずありません
いま改めてこの文章を読み、「ハッ」とさせられました。あの時のみずみずしかった気持ちは?若々しかった心は?そして著者のいう新鮮さは?
心が新鮮でないと、生まれてくるサービスも新鮮であるはずがありません^^
小笠原先生は、いつも忘れがちな基本中の基本を気づかせてくれます。
今日は心に響くカウンターセールスから。
それではどうぞ!
サービスは心の鮮度
★〝新鮮〟という心★
サービスには鮮度があることをごぞんじですか?
野菜果物、肉や魚、花にだってなにより鮮度が重視されますね。新鮮なこと、鮮度の高いことが選ばれる理由であり、価値の基準です。新鮮であるという事実が、お客様の心に直接響きます。
すべからく商品にとって新らしいこと、新鮮なこと、鮮度の高いことは、重要な価値の尺度です。
それでは、いまカウンターにたっているあなたの鮮度はどうでしょう。新鮮な心・新らしい心をもっていますか。
あなたの心は瑞瑞(みずみず)しく、光輝いているでしょうか。
心の新鮮さ鮮度とは、感動する心・感謝できる心をどれだけもち続けられているかという意味です。感受性という言葉で表現されることもあります。
悲しい現実があります。それは野莱や果物、そして花や魚と同じです。時の経過という日常のなかで、人の心も鮮度を失い、乾涸び朽ち果てます。すべてがいつも見ている風景となり、あたりまえのことになってしまいます。今日は、昨日の続きです。
いま、あなたの心は生きていますか。あなたの心は深呼吸していますか。感動する、感謝する心をもっていますか。あなたの心は、毎日新らしい朝をむかえているでしょうか。
★アンニュイ★
サービスはつねに鮮度高く提供されるべきものです。新鮮であることが、サービスのたいせつな要素です。サービスは人、つまりカウンターにたつあなたによってはじめて、生命を与えられ表現され、そして提供されるものです。サービスの鮮度とはあなたご自身の心の鮮度です。新鮮なサービスとは、あなたご自身の心が新鮮だという事実の証明にほかなりません。
『こやつ名はアンニュイ。がらになく目元潤ませ地球を鵜呑にするぐらいへいきのへいざ・・・』
フランスの詩人、ボードレールの「パリの憂鬱」の一節です。アンニュイとは「倦怠」という意味で、あきあきすること、いやになってなまけることです。
アンニュイ、倦怠の原因は慣れ、ナレ、なれです。
あなたのお店はオープンして何年何ヶ月になりますか。あなたはカウンターにたって何年何ヶ月になるでしょう。思いだしましょう。開店のあの日の朝を。そうです。はじめてのお客さんが小笠原さんというサラリーマンふうの中年男性で、ワイシャツ3枚だしてくれたことは忘れられません。いまも心にのこっています。クレームをうけたはじめてのお客様が、小野寺さんというお金もちふうの奥さんだったことも、すぐに思いだしました。たしか、眼鏡のふちは金色でした・・・
仕事、実務に慣れたとしても、心は慣れてはいけません。慣れは心の毒素です。慣れが倦怠を生み、育てます。慣れがあなたの心の鮮度を朽ち果てさせ、サービスの鮮度を失わせるのです。お客様に、電話に、態度ふるまいに、慣れ慣れしくなってはいけません。心と態度の慣れこそが、新鮮なサービスの最大最悪の敵なのです。
★新鮮な朝・新鮮な心★
お客様はあなたの心の鮮度をみぬいています。あなたの心が新鮮でなくて、なぜサービスがお客様の心に響くのでしょうか。新鮮で鮮度あるサービスだけがお客様の心に響きます。感動する心・感謝できる心が、あなたご自身を新鮮にしてくれます。
さあ、もう今日は昨日の続きではありません。今朝は新しい朝のはじまりです。朝はいつだって特別です。あの日のオープンの朝のように、今日あなたの心はなにに感動しますか。あなたの心はなにに感謝しますか。
お客様の心に直接響く新鮮なサービスとは、あなたの心の鮮度だけがつくりだせるのです。お客様の心に新鮮な風をおくれるのは、そう、あなただけなのです。
(サービスは心の鮮度 おわり)
明日もお楽しみに
小笠原範光 著 『笑顔になれるクリーニング』
新刊書が発売されます。
詳細は間もなく!ご期待ください。
出典:小笠原範光 著・心に響くカウンターセールス(ゼンドラ出版)
定価2880円(本体2667円)