「急がば回れ」なんてこというは、ありゃおかしいんです。
お風呂に入って、髪の毛を先に洗いますか?それとも体を先に洗いますか?
そして体を洗うなら、どこから先、どの順番で洗いますか?
人は大抵、この順番が決まっているそうで、時にはこの順番を変えることだけでも、脳が刺激を受け活性すると考えます。
無意識の習慣です。
では、無意識のうちに当たり前に思っている「常識」ってどんなものでしょうか?私たちは、この常識にどれだけ支配されているのでしょうか?
今日は、その常識に疑問符をつけるところから。
それでは、大野耐一氏の言葉、お楽しみください。
第7話 常識を一度疑ってみる。常識的な意見からは何も生れませんからね。
かなり以前から「逆発想」というようなことが世間でいわれとりますが、そもそも日本という国とアメリカ、ヨーロッパなどとは反対のことが多い。
みなさんがよく知っとる例でいうと、日本じゃノコギリは引いて切る。ところがあちらでは押して切る。
あるいは手招きの合図でも、日本式でこっちこいとやると、むこうじゃあっちいけというサインになったりね。
というように色んな点で反対のことが多い。そういったことから、いっぺん常識とされているようなことも、ひっくり返して考えてみると当り前と思っとったことが、ずいぶんええ加減なことだったりする。
ことわざなんかでもそうだね。「急がば回れ」なんてこというがありゃおかしいんで、そんな近道あるんならいつもそこ通りゃいい。それを急ぐ時だけ通ろうとするもんだから、
「そんなに焦っていつもと違う近道すると危険だぞ」なんてことになる。
これが反対に、いつも一番近い道を通るにゃどこ通りゃいいかと、たえず一番近い道を考えて歩いとると、
「この道は歩きづらいから舗装せにゃいかん」とか「この川に橋がかかっとりゃもっと速く行けるのに」とかいろいろ考える。
そういったことをどんどんつぶしていけば、安全にいつも最短距離でいけるんだね。
それをいつまでも「急がば回れ」なんていっとると、いつまでたっても速いこと行くことができん。
だいたい世間で常識となっとることはこういうことが多いんで、いっぺん常識の反対やってこうと。しかし常識の反対というと「非常識」なんていう言葉があって、「なんかあいつ非常識なことやっとるぞ」とあんまり言葉として良くないんで、「非常識」はいかんが、これまでの常識の枠から一歩出て考えなさいということで、
私は「脱常識」というようなことをいっとるんです。
(常識を一度疑ってみる。常識的な意見からは何も生れませんからね。 終)
今までのやり方、これまでの常識、これらを一度ぶっ壊してみたらいろんなことが見えてくるはずです。
私の例では、リネンサプライ業界向けの雑誌、これを完全無料のフリーペーパーにしました!(今後コンテンツを充実して有料化させる計画もありますが)タダで情報あげちゃうなんて言語道断なんですよね。これまでの考え方なら。
このように、伊藤良哉先生や小笠原先生の本の文章を、まんままるまるブログ掲載して、あいつ大丈夫か?なんて思われているかもしれませんが、常識なんて昔決めたこと。今の世界に合っているかなんて、だれも検証したことないんですよ。
みんなに読まれて、喜ばれて、みんなの商売の糧になり、業が発展して、時々新聞を読んでくれたら、それはそれでいいのかな~と思ってますけど、これらのブログ運営費くらいは、アフィリエイトで賄えるかな~という具合です。
例えば、午前中配達の午後洗い仕上げ…とか、これまでの変な常識にとらわれていませんか?どんなことでも一度見直してみることも大切です。
私の友人のあるクリーニング屋さん、金曜日が定休日なんです。金曜日ですよ!金曜日!誰が日・水・木と決めたのでしょうか。金曜日が一番売り上げが少ないから…うちは金曜日が定休日。周りに巻き込まれず、常識にとらわれず、決めた定休日です。
すると…面白いことに。
私のブログ、ここ最近、金曜日が一番アクセスが多かったりします。
(何を意味しているか、わかりますよね)
疑い深くなる必要はありませんが、頭の体操だと思って「脱常識」ちょっと考えてみませんか。
(明日もお楽しみに)
出展:伊藤良哉著・クリーン忍術心得帖パート1(ゼンドラ出版)
クリーン忍術心得帖 パート1(復刻版) (2004年06月10日発売) | 【Fujisan.co.jp】の雑誌・定期購読