ZENDORA BOOKS BLOG

とってもとってもニッチな会社!クリーニングの業界出版社・ゼンドラ株式会社より発行しております、書籍紹介のブログです。クリーニング店の皆様だけでなく、どなたでもお読みいただける内容をまとめておりますので、ぜひとも気軽に読んで楽しんでくださいね。

店員とお客様が恋をする関係・サービスの本質はここにあり(サービスは恋愛・前篇)

店員がお客様に恋をしたら…お客様が店員に恋をしたら…
人と人の関係ですから、何が起こっても不思議ではありません。

サービスを提供するお店で恋愛感情が起きたら、特別サービスがあるのかな?ないのかな?などと考えちゃいますけど。特別な何かがあるとすれば、お客様は大喜びですね。

 

家族や恋人など、大切な人にしてあげることと、大切なお客様に提供してあげること、これらの違いは何でしょうか?

 

 

サービスは恋愛(前篇)

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★“サービス”ってなに?★

 「あのクリーニング店はサービスがいいわよ」また逆に「あのクリーニング店はサービスが悪いったらありやしない」…街で聞くお客様の声です。お客様の声から「サービス」という言葉で、お店の善し悪しを評価されることは多々ありますね。

 

 お客様のおっしゃるサービスって、いったいなんでしょう。

 

 また私たちクリーニング店も、サービスという言葉は大好きです。

 

 〇割引きサービス。午前十時までモーニングサービス・金曜サービス・サービスデー・今週のサービス品・雨の日サービス・サービス券にサービスカード…

 

 「サービス」って魔法の呪文のような響きですね。なんにでも「サービス」を付けたすだけで、お客様の数が増え、売上があがるような気になります。

 

 さて、私たちクリーニング店がふだんつかい慣れているサービスって、一体なんでしょうか。

 

 世の中、サービスだらけです。サービス業とよばれ区分される業態もあります。社会そのものでさえ、サービス社会という言葉で表現されることが度々あります。お店の内と外、お客様のおっしゃる中身。そのサービスの洪水と氾濫を整理し、お客様の心に響く「サービスの本質」を考えてみましょう。


★「サービスの始まりはコミュニケーション」★


 本来「サービス」は提供する人から、受け取る人へと渡される“内容”です。内容には数・量、それと質のふたつがあります。言葉をかえるなら、数字であらわす内容と、感性―心であらわす内容に大きく分かれます。サービスには数のサービスと質のサービスがあるということですね。

 

 また「サービス」は常として、提供する“人”そのものを意味します。サービスを正しく伝えられるのは“人”だけなのですから。

 

 人とサービスは一体です。お客様がサービスの善し悪しを言う時は、そのサービスを提供した“個人の顔”が必ず心にうかんでいるはずです。“個人”が提供したサービスを、店の・会社のサービスと拡大して理解するのです。

 

 サービスがお客様から語られる時、それは“人”が評価されているという事実を忘れてはいけません。

 

 サービスの生命はそれを提供する“人”にこそあるのです。サービスを提供する人の服装(身だしなみ)、言葉づかい、態度ふるまい(てきぱき・きびきび)、さらには表情や心のありようまでが、お客様にとって「サービス」のなかみです。

 

 私たちクリーニング店のなによりのサービスとは、コミュニケーションです。お客様の心に響くサービスを正しく提供するために、コミュニケーションが不可欠―なくてはなりません。

 

 コミュニケーションとは「関係」のやりとりです。関係とは相手のことが、相手の立場になってわかるということですね。忘れてはいけないカウンターセールスの原則です。

 (サービスは恋愛・後篇へ) つづく




サービスがお客様から語られる時、それは“人”が評価されているという事実を忘れてはいけません。


 この言葉は、とても強烈です。私たちも別段意識することなく自然に「あのお店は」「このサービスは」と簡単に使っておりますが、人が評価されている現実は、あたらな気づきです。

 サービスは人が提供するもの・個人が提供したサービスこそ、お店や・会社が提供したサービスと拡大解釈される。その通りですね。

 

 とすれば、会社のサービスを疑似的・機械的・情緒なく提供していませんか?ということ。人のぬくもりや温かさを感じれる個人サービスの積み重ねが会社の・お店のサービスだとしたら、いま一般的に提供されているサービスは、もしかしたらサービスではないのかもしれません。

 

 このようなサービスの提供では、お客様と恋愛関係まで持っていくことは到底不可能です。

 

 

それでは、お客様とどのように恋愛関係を成立させるのか。

明日もお楽しみください



出典:小笠原範光 著・心に響くカウンターセールス(ゼンドラ出版

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定価2880円(本体2667円)