クリーニングの外交営業 「ゼロからルートをつくるには」
これからのクリーニングの営業スタイルは
店舗だけでなく外交営業を取り入れたもの。
複合的要素の重要性がますます増してくると思われます。
だからこそ、そのノウハウを「真剣に」学ばなければいけません。
ゼロからルートをつくるには!
ぜひ本書「ルート外交マニュアル」から学びください。
それでは前回からの続きをどうぞ!
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「このお客様への訪問時間は、最初に訪問した時間が多いのですか?」
「ええ。この最初に訪問した時間が多くなるのは、お客様の不在率と関係があります。というのは、お客様の不在率が以外と多いのです」
「留守が多いと?」
「そうです。都市部においては約半数は不在宅です。多い所では7割もの不在率があります。訪問してお客様がいなければ、預かることもできなければ、お届けすることもできません。
当たり前のことですが、お客様が在宅していなければ基本的には、定期外交は難しくなります。もちろん、それをカバーするために色々工夫することはできます。でも基本的にはお客様が在宅していることがベストです。
ですから、ほとんどの場合最初に訪問した時間がお客様の所に訪問する時間になる場合が多いのです。もちろんその交渉過程で別の時間帯になることはありますが、その場合はルート上で調整がつかない限り、継続することは難しくなります」
「せっかくお客様になって頂いたのに、継続させないのですか?もったいないのではないですか?」
「たしかにそうですが、その結果お客様間を右往左往しなければならないのなら、継続していくことは、非効率に繋がります。残念ですが…」
「でも、やはりそれはもったいないですよ」
幸二はせっかく獲得したお客様を継続させないことに、不満を漏らした。
「ほとんどの外交員は、せっかく獲得したお客様を離したくないと考えて、ルート上の時間外での訪問を行なってしまいます。その結果、非効率な外交をもっと非効率な外交へとさせているのです。
別の時間帯に合わせる事は、お客様を中心に考えてルートを作っている事と同じです。でも、効率よく外交をおこないたいのなら、中心はあくまでもルートであって、お客様ではありません。ルートを作った上で、それに合わせてお客様を作っていくべきなのです」
「ルート移動の時間に合わせて効率よくお客様間を訪問しながら、それでいてお客様の訪問時間も守るルートを作ることは、難しいのではありませんか?」
ちょっと考えて幸二が答えた。
「いえ、ある理論を使えば、それほど難しくはありません」
それを聞いて、幸二はちょっとほっとした顔をした。
(明日もお楽しみに)
ルート外交マニュアル〈最終完結版〉 2005/12/01 (2005年12月01日発売) | 【Fujisan.co.jp】の雑誌・定期購読